なぜタワーレコードはiPodデータ販売をしないのか?
前回書いた
2008年に起こりそうな事 - 情報流の流れに身を任せ。
の別版のようなものです。
タワーレコードに限らず、HMVでもどこでもいいのですが、『なぜ、店舗で音楽データの販売をしないんだろう?』というのが、以前から疑問としてあったので、そのことについてちょっと書いてみたいと思います。
データ販売が、CDやDVDといったパッケージ型から、データそのもののみを渡す通信型へとシフトする流れは、強まる一方でしょう。
そう考えたときに、不思議なのが、『なぜ、店舗でデータ販売をしないんだろう?』という疑問です。
想定しているシナリオは、例えば、下記のようなことです。
- タワーレコードで、欲しいCDをみつける。
- 店舗においてあるデータ配信用の端末にCDをもっていき、バーコードを読みとらせる。
- ○○○円です。iPodをつなげてください。と表示。
- 料金を入れ、iPodを繋げるとデータ転送開始。
- 終了。接続解除。
これの利点は、とにかく、すぐに聴ける。ということです。
あとは、音楽が聴ければいいだけの人にとっては、CDは不要なので、もつ必要が無い。
実現を阻んでいる要因として考えられることとしては、iTunes とのシンクロの不整合の問題があるくらいかと思いますが、これは、
- データ購入時にチケットを発行し、iTunes Music Store から、全く同じデータなら一定期間内に限り、ダウンロードできるようにする。
- シンクロ時に例外種別として、ラベルなどのインデックス情報の編集だけ許すような扱いにする。
のどちらかで対応をすればいいと思います。
特に、二つ目なら、データは「そのiPod」でのみ利用となるため、金額を下げて、より音楽販売を小分け・多頻度といった新しい(着うたのような)形態へとすることができます。
ただ、実現するプレーヤーとしては、タワーレコードはDocomoと組んでしまっているので、同じ大規模点でかつ、タワーレコードに水をあけられている「HMV」あたりが最適かと思います。
これによって、CDショップは、単なる「CDを販売する場所」から、「新しい音楽情報に直に触れることの出来るイベント空間である」メディアという位置づけに、業態の変化ができます。
これは、特に都心の大規模店では、現在の時代の流れにあっているような気がするのですが、これも今年あたり実現しそうなことのひとつに上げておきたいと思います。